「収益化するまでやってやるぜ!…あれ、でも税金ってどうなるんだ?会社にバレたらまずいかな…そもそも、いくらから申告が必要なんだ?」
ブログを始め収益化に向けて期待と不安の中頑張っていこうと決心する直前に押し寄せる、あの漠然とした不安。
あなたも今、同じ気持ちではないでしょうか。
それとも既に収益化を達成しましたか?それなら尚更不安ですよね。
「完璧にやり遂げたい」というあなたのプライドが、税金という未知の壁の前で少しだけ揺らいでいるのでしょう。
だからこの記事に辿り着いたのです。
ご安心ください。
確定申告は、面倒な「義務」ではありません。
それは、あなたが趣味のブロガーから、収益を生み出す「事業主」へと正式に進化するための、最初の、そして重要な儀式なのです。
この記事を読み終える頃には、税金への不安は自信に変わり、あなたのビジネスは次のステージへと加速し始めるでしょう。
この記事を読むとどうなるか
- 税金に関する漠然とした不安が、具体的な行動計画に変わり、ブログの成長へ集中できるようになる
- 合法的な節税テクニックを完全にマスターし、汗水流して稼いだ利益を最大化できる。
- 「事業主」としての社会的信用を獲得し、事業拡大のための融資や、夢のマイホーム購入といった、より大きな目標を達成するための強力な武器を得ることができる
ここまで読んでくださってありがとうございます。
にし(@nishiblog_)です。
10年以上前、あなたと同じように将来への漠然とした不安と収入への渇望から、ブログやアフィリエイトの世界に足を踏み入れました。
正直、数え切れないほどの失敗と試行錯誤を繰り返し、特に最初の確定申告では、何が経費になるのか、どの書類が必要なのか全く分からず、税務署に何度も電話しては呆れられたものです。(最終的にお金払ってやってもらった)
詳しくはプロフィールもご覧ください。
この記事で解説する内容は、国税庁の公式見解や、顧問税理士の監修で得た知見に基づいています。複雑な税制を、誰にでも分かるように噛み砕いて説明しますね。(・・・深呼吸)
避けては通れない最初の関門:あなたは確定申告が必要なのか?
結論:ブログ収入を得たなら、ほぼ全員が「申告」の対象です
ブログで1円でも収入を得たなら、
「自分は確定申告が必要かもしれない」
という意識を持つことが、成功する事業主への第一歩です。
巷で言われる、
「20万円以下なら何もしなくていい」
という言葉を鵜呑みにするのは危険です。
なぜなら、所得税の申告義務と、住民税の申告義務は、全く別のルールだからです 。
この違いを理解しないと、気づかぬうちに「脱税」状態に陥る可能性があります。
サラリーマンのあなたを惑わす「20万円の壁」の本当の意味
会社員などの給与所得者が副業で得た「所得」が年間20万円を超えた場合、所得税の確定申告が必要です 。
ここで重要なのは「収入」ではなく「所得」である点です。
所得とは、収入から必要経費を差し引いた「儲け」の部分を指します 。
例えば、ブログの広告収入が25万円でも、サーバー代やPC代などの経費が6万円かかっていれば、所得は19万円となり、このルール上は所得税の確定申告は不要です。
ただし、この「20万円」という基準には注意すべき点が2つあります。
この金額は、ブログだけでなく、他のすべての副業(FX、アルバイトなど)の所得を合算した金額です 。
そして最も重要な点として、このルールはあくまで「所得税」の話であり、「住民税」には適用されません。
では、所得20万円以下なら住民税の申告はどうするの?
所得が20万円以下で所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税の申告は別途必要です 。
確定申告を行えば、そのデータが税務署からあなたが住む市区町村に連携され、住民税が自動的に計算されます。
しかし、確定申告をしない場合、市区町村はあなたの副業所得を把握できません。
そのため、あなたは自らお住まいの市区町村の役所に出向き、住民税の申告を行う必要があります。
これを怠ると、住民税の申告漏れとなり、後から延滞金が加算される可能性があります 。
結論として、所得が20万円以下であっても、この別途申告の手間を考えれば、所得税の確定申告をしてしまうのが最も簡単で確実な方法と言えるでしょう 。
専業ブロガー・主婦(夫)のあなたに関わる「48万円の壁」
本業がブロガーの方や、扶養に入っている主婦(夫)の場合、年間の合計所得金額が48万円を超えると確定申告が必要です 。
この48万円という金額は、すべての人に適用される「基礎控除」の額です。
所得が48万円以下であれば、この基礎控除によって課税所得がゼロになるため、所得税はかかりません。
しかし、これを超えると申告義務が発生します 。
なぜ申告しないとバレるのか?税務署の調査網
「少額だから大丈夫だろう」という甘い考えは通用しません。
無申告は高い確率で発覚します。
その最大の理由は、ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)などが税務署に提出する「支払調書」にあります 。
この書類には、ASPが「誰に、いくら支払ったか」がすべて記録されています。
そのため、あなたが申告しなくても、税務署はあなたの収入を把握できるのです。
その他、銀行口座の入出金記録や、第三者からの通報によって発覚するケースもあります 。
税務署は数年後に調査に入ることがあり、その場合、過去数年分に遡って追徴課税されることになるため、リスクは計り知れません 。
無申告の重い代償:あなたを待ち受ける3つのペナルティ
申告を怠った場合、本来納めるべき税金に加えて、非常に重いペナルティが課せられます 。
- 無申告加算税:期限内に申告しなかったことに対する罰金です。原則として、納付すべき税額の15%から20%が上乗せされます 。
- 延滞税:納税が遅れたことに対する利息のようなものです。納付するまで日割りで計算され、どんどん膨らんでいきます 。
- 重加算税:意図的な所得隠しなど、悪質と判断された場合に課される最も重い罰則です。税額の実に40%もの金額が上乗せされます 。
「たった数万円の申告漏れのつもりが、数年後に何十万円もの請求書として届く…」といった事態は、決して他人事ではありません。
会社に副業はバレる?その仕組みと完璧な対策
副業が会社にバレる最大の原因は「住民税」の金額が変わることにあります 。
会社はあなたの給与から住民税を天引き(特別徴収)しているため、副業で所得が増えると、その分住民税も増えます。
すると、会社の経理担当者が「あれ?この人の住民税、給与の割に高いな?」と気づく可能性があるのです。
しかし、この問題には完璧な解決策があります。
確定申告書の第二表にある「住民税に関する事項」の欄で、「自分で納付」(普通徴収)にチェックを入れるだけです 。
これを選択することで、副業分の住民税の納付書があなたの自宅に直接届くようになり、会社の給与から天引きされる住民税の額は本業分のみとなります。
これにより、会社に副業所得を知られるリスクをほぼゼロにできます。
これは、会社員として副業を続ける上で絶対に知っておくべき、最も重要な知識の一つです。
利益を最大化する技術:経費という最強の武器を使いこなす
経費を制する者は、ブログビジネスを制す
あなたがブログ収入を増やすために使った「事業に関連する支出」は、すべて経費として計上できます。
経費を漏れなく計上することが、手元に残るお金を最大化する最も簡単で合法的な節税策です。
なぜなら、課税対象となる所得は「収入 − 経費」で計算されるからです。
つまり、経費が多ければ多いほど所得が減り、結果的に支払う税金が安くなるのです 。
ブロガーのための経費完全リスト
何が経費になるのか、具体的な勘定科目と共に一覧にまとめました。このリストを参考に、日々の支出を記録する習慣をつけましょう。
費用の種類 | 勘定科目 | 具体例と正当性の根拠 |
---|---|---|
サイト運営費 | 通信費 / 支払手数料 | レンタルサーバー代、ドメイン代、WordPress有料テーマ・プラグイン。ブログ運営に必須のインフラ費用です 。 |
PC・周辺機器 | 消耗品費 / 減価償却費 | パソコン、モニター、マウス、キーボード。記事執筆や画像編集という中核業務に不可欠なツールです 。 |
書籍・情報商材 | 新聞図書費 | 専門書、参考書籍、有料note、オンラインサロン会費。高品質な記事を書くための自己投資・情報収集費用です 。 |
取材・交通費 | 旅費交通費 | レビュー記事のための店舗訪問、セミナー参加、取材旅行にかかる交通費や宿泊費。収益に直結するコンテンツ作成のための費用です 。 |
外注費 | 外注工賃 | 記事ライティング、イラスト作成、サイトデザインの依頼費用。事業拡大のための投資です 。 |
交際費 | 接待交際費 | 情報交換のためのブロガー仲間との食事会、取材先へのお礼。事業に関連する人脈構築や情報収集のための費用です 。 |
自宅オフィス関連 | 地代家賃 / 水道光熱費 | 自宅の家賃、電気代、インターネット料金。後述の「家事按分」で事業使用分を計上します 。 |
最も重要なスキル「家事按分」をマスターする
自宅で仕事をするブロガーにとって最大の関門であり、同時に強力な節税手段となるのが「家事按分(かじあんぶん)」です。
これは、家賃や光熱費、通信費など、プライベートと仕事で共用している費用を、仕事で使った割合に応じて経費にすることです 。
税務署に説明できる、客観的で合理的な基準で按分することが重要です。
一般的には、使用した面積や時間で計算します 。
●家賃の按分例:
家賃10万円、総面積60㎡、仕事部屋が15㎡の場合 100,000円 ☓(15㎡ / 60㎡) = 25,000円 この25,000円が、毎月の経費として計上できます 。
●電気代の按分例:
月の電気代1万円、週5日・1日8時間作業の場合(1週間は168時間) 10,000円 ☓ (週40時間 / 週168時間) =2,380円 この約2,380円が、毎月の経費として計上できます 。
この家事按分を正しく理解し、適用することが、在宅ブロガーの節税の第一歩です。
高額なPC購入費はこう処理する!「減価償却」の仕組み
10万円以上のパソコンなどを購入した場合、一度に全額を経費にすることはできず、「減価償却(げんかしょうきゃく)」という会計処理を行います。
これは、高価な資産は長期間にわたって価値を生み出すため、その費用も使用する期間にわたって分割して計上するという考え方です 。
この処理方法は、購入金額によって異なります 。
- 10万円未満:全額を「消耗品費」として、購入した年に一括で経費計上できます。
- 10万円以上20万円未満:「一括償却資産」として扱い、3年間で均等に分割して経費計上します。
- 10万円以上30万円未満(青色申告者のみ):「少額減価償却資産の特例」という制度を利用でき、購入した年に全額を一括で経費計上できます。
- 30万円以上:法定耐用年数(パソコンは通常4年)に基づいて、4年間にわたって減価償却を行います。
ここで注目すべきは「30万円未満」の特例です。
例えば29万円の高性能なPCを購入した場合、白色申告では4年に分けて経費計上する必要がありますが、青色申告であれば購入した年に29万円全額を経費にできます。(テストに出るぞぉ)
これは、その年の利益を大幅に圧縮できる、青色申告の非常に強力なメリットです。
このルールは、単なる会計処理の違いではなく、あなたの事業のキャッシュフローを改善する戦略的な選択肢なのです。
凡人から事業主へ:申告方法であなたの未来は変わる
「事業所得」と「青色申告」こそが、本気で稼ぐ人の選択肢
ブログ収益を「雑所得」ではなく「事業所得」として申告し、さらに「青色申告」を選択することは、あなたの節税効果と社会的信用を劇的に向上させる、最も重要な戦略的決断です。
なぜなら、青色申告には、白色申告にはない圧倒的な税制上の優遇措置が用意されており、これを活用しない手はないからです 。
事業所得 vs 雑所得、運命の分かれ道
あなたのブログ収入は、「事業所得」と「雑所得」のどちらかで申告することになります。
この選択が、あなたのブロガーとしての立ち位置を決めると言っても過言ではありません。
- 事業所得:農業やサービス業などと同様、継続的・反復的に行われ、社会的な地位が認められる「事業」から生じる所得 。
- 雑所得:お小遣い稼ぎや、一時的な副業から得た所得 。
税務署に「事業」として認めてもらうには、「本気で収益化を目指し、継続的に活動している」という実態が重要です。
開業届を提出し、帳簿をつけ、責任を持って運営している姿勢が問われます。
国税庁は、収入金額が300万円を超える場合は概ね事業所得と見なす、という一つの目安も示していますが、最終的には個別の実態に応じて総合的に判断されます 。
最強の節税策「青色申告」の4大メリット
青色申告は、単なる申告方法の違いではありません。国が本気の事業主だけに与えた、強力な節税優遇パッケージです。
そのメリットは計り知れません 。
- 最大65万円の特別控除:課税所得から無条件で最大65万円を差し引けます。例えばあなたの所得税率が20%なら、これだけで13万円もの税金が安くなります 。
- 赤字の3年間繰越:事業が赤字になった場合、その損失を翌年以降3年間の黒字と相殺できます。収益が不安定な事業初期段階において、これほど心強い制度はありません 。
- 家族への給与を経費に:生計を共にする家族に支払った給与を「青色事業専従者給与」として、妥当な範囲内で全額経費にできます 。
- 30万円未満の資産を一括経費に:前述の通り、高額なPCなどの備品を購入した年に一括で経費計上できます 。
青色申告へのパスポート「開業届」のすべて
これらの強力なメリットを享受できる青色申告ですが、誰でも選択できるわけではありません。
そのための第一歩が「開業届」の提出です。
青色申告を行うためには、事前に「個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)」と「所得税の青色申告承認申請書」を所轄の税務署に提出する必要があります 。
開業届は事業を開始した日から1ヶ月以内に提出するのが原則ですが、提出が遅れても特に罰則はありません 。
しかし、青色申告の承認申請書には厳格な提出期限があります。
原則として、青色申告をしたい年の3月15日まで、または新規開業の場合は事業開始日から2ヶ月以内に提出しなければ、その年は青色申告ができなくなってしまいます 。
つまり、「本気でやる」と決意し、開業届を提出することが、青色申告という強力な武器を手に入れるための必須条件なのです。
この一連の流れこそが、単なるブロガーから収益性と信頼性を備えた事業主へと進化するための、戦略的なロードマップです。
青色申告のデメリットと、それを乗り越える方法
青色申告の唯一とも言えるデメリットは、最大65万円の控除を受けるために「複式簿記」という正規の原則に基づいた記帳が義務付けられることです 。
「複式簿記なんて、専門知識がないと無理そうだ…」と、ここで尻込みしてしまうかもしれません。
しかし、心配は一切不要です。
現代には、この複雑で面倒な作業をほぼゼロにしてくれる強力なツールがあります。
それが、次章で解説する「会計ソフト」です。
もう迷わない!確定申告の実践アクションプラン
忙しいあなたに最適解を。申告作業は「ツール」でハックする
現代の確定申告は、会計ソフトを使い、e-Taxで電子申告するのが、時間と労力を最小限に抑え、かつ節税効果を最大化する唯一無二の最適解です。
なぜなら、会計ソフトが面倒な複式簿記をほぼ自動化し、e-Taxが税務署に足を運ぶ手間と時間を完全に無くしてくれるからです 。
完璧主義で、かつ多忙なあなたにとって、これ以外の選択肢はありえません。
あなたの相棒はどっち?主要会計ソフト「freee」vs「マネーフォワード」徹底比較
ブロガーに人気のクラウド会計ソフトは、実質的に「freee会計」と「マネーフォワード クラウド確定申告」の2択です 。どちらも青色申告に完全対応した素晴らしいソフトですが、設計思想が異なるため、あなたのタイプに合った方を選ぶことが重要です。
比較項目 | freee会計 | マネーフォワード クラウド確定申告 |
---|---|---|
コンセプト | 簿記を知らなくてもOK!会話形式で入力 | 簿記の知識を活かせる!伝統的な会計形式 |
おすすめな人 | 経理・簿記が全くの初心者。感覚的に操作したいあなた。 | 少しでも簿記をかじったことがある。きっちり管理したいあなた。 |
料金(最安プラン年払い) | スタータープラン: 1,078円/月~ | パーソナルミニプラン: 990円/月~ |
特徴的な機能 | 取引ベースの入力で仕訳を自動生成 | 豊富な金融機関連携と高速なデータ同期 |
どちらのソフトも無料お試し期間があります 。両方試してみて、あなたが直感的に「使いやすい」と感じた方を相棒に選ぶのが最善の策です。
【図解】スマホで完結!e-Taxによる確定申告5ステップ
会計ソフトで帳簿を作成したら、最後は申告です。
税務署に行く時間がないあなたのために、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使い、スマートフォンだけで申告を完了させる手順を、実際の画面イメージと共に簡単に解説します 。
- 「確定申告書等作成コーナー」にアクセス:国税庁のサイトにアクセスし、「作成開始」をタップします。
- 収入・所得を入力:給与所得の源泉徴収票と、会計ソフトで作成したブログの収支(事業所得または雑所得)を入力します。
- ブログ収入の詳細を入力:会計ソフトが出力した年間の総収入と必要経費の合計額を、画面の指示に従って転記します 。
- 住民税の納付方法を選択: ここで「自分で納付(普通徴収)」を選択することが、会社に副業を知られないための最重要ポイントです。
マイナンバーカードで電子署名・送信 :最後に、マイナンバーカードをスマホで読み取って本人認証を行い、データを送信すれば完了です 。
これだけで、あなたは税務署に行くことなく、確定申告を終えることができます。
確定申告で得られる、お金以外の「最大の報酬」とは?
確定申告をきちんと行うことで、あなたは節税以上のあるものを手に入れます。
それは「社会的信用」です。
申告後に手元に残る「確定申告書の控え」は、税務署の受付印が押された公的な収入証明書となります 。
これは、会社員の名刺以上に、あなたが独立した事業主として安定した収入を得ていることを証明する、最強の武器となるのです。
この「社会的信用」が、あなたの未来の選択肢を大きく広げます。
- 住宅ローンを組む: 将来、夢のマイホームを購入する際、金融機関はあなたの安定した所得をこの書類で確認します。3期連続の黒字申告などが、審査において非常に有利に働きます 。
- 事業用融資を受ける: ブログをさらに拡大するための資金を日本政策金融公庫などから借りる際、事業計画書と共にこの申告書があなたの返済能力を客観的に証明します 。
- 法人用クレジットカードを作る: 事業用の経費決済を効率化するクレジットカードの審査にも、この控えが役立ちます 。
確定申告は、単なる納税義務の履行ではありません。
それは、あなたの未来への可能性を広げるための、最も確実な投資なのです。
未来を先取りする:インボイス制度とあなたの戦略
2023年から始まった新ルール。知らないと、あなたの収益は10%減るかもしれない
最後に、一歩先を行く事業主として知っておくべき「インボイス制度」について解説します。
これは2023年10月から始まった消費税に関する新ルールで、すべてのブロガー・アフィリエイターに影響します。
あなたが現在のまま(免税事業者)でいると、将来的(3〜6年以内)に取引先であるASPから支払われる報酬が、消費税分(10%)減額される可能性があるのです 。
インボイス制度とは何か?ブロガーへの影響を30秒で解説
非常に簡単に言うと、インボイス制度とは、取引先(ASPなど)が支払った消費税分の税金を安くする(これを「仕入税額控除」と言います)ために、あなたに「インボイス(適格請求書)」という特定の形式の請求書の発行を求める制度です。
しかし、このインボイスを発行できるのは、消費税を国に納める義務のある「課税事業者」だけです 。
ほとんどのブロガーは、年間の課税売上高が1,000万円以下の「免税事業者」であり、インボイスを発行できません。
そのため、取引先であるASPは、あなたとの取引では税金が安くならず、その負担分をあなたの報酬から差し引く(=値下げ交渉する)という動きに出る可能性が高いのです 。
あなたの選択肢は3つ:課税事業者になるか、免税事業者を貫くか、それとも…
この状況に対し、あなたの戦略的な選択肢は3つあります。
課税事業者(インボイス発行事業者)になる
- メリット:ASPとの取引関係を維持でき、報酬減額のリスクを避けられます。事業者としての信頼性も向上します 。
- デメリット:消費税の申告・納税義務が発生し、手取りが減ります。経理の手間も増えます 。
免税事業者のままでいる
- メリット:消費税の納税義務がなく、事務的な手間も増えません。「多少報酬が減っても楽な方がいい」という考え方も一理あります 。
- デメリット:報酬を10%減額される、あるいは最悪の場合、取引を打ち切られるリスクがあります 。
【上級者向け戦略】アフィリエイト以外の収益源を作る
この問題の本質は、課税事業者であるASPとの企業間取引(B2B)で発生します。ならば、取引相手を「一般消費者」(B2C)に変えれば、この問題は根本的に解決します。
例えば、あなたの専門知識を活かした電子書籍や、コンサルティングサービスを自身のブログで直接販売すれば、インボイス制度の影響を受けることはありません 。
これは、単なる税金対策に留まらず、あなたのビジネスをより強固で多角的なものへと進化させる、本質的な戦略です。
【朗報】今すぐ焦る必要はない理由と「2割特例」という救済措置
ここまで読んで不安になったかもしれませんが、今すぐ決断を迫られているわけではありません。
インボイス制度には、影響を緩和するための経過措置があり、ASPが報酬減額に本格的に踏み切るのは数年先と見られています 。
さらに、もしあなたが免税事業者から課税事業者になることを選んだ場合、納める消費税額を「売上税額の2割」に大幅に軽減できる「2割特例」という強力な救済措置が用意されています(この特例は2026年9月30日までの取引が対象です)。
これにより、当面の税負担はかなり抑えられるため、冷静に状況を見ながら判断する時間的猶予があります。
税金の話題になると人が変わってしまう自分の先輩
ここまで読んでいただきありがとうございます。
仕事で知り合った自分の先輩の中に、「確定申告」とか「税金」とか「納付」なんていうワードで人が変わったかのように話し出したり、落ち込んだり、喜んだりする人がいます。(この前なんて「年貢の納め時」というワードがきっかけで10分くらいのマシンガントークが始まりましたからね)
その先輩は、若いときから個人事業主や社長として長年働いてきた人です。
税金関係では本当に嫌な思いばかりしているそうで、その手の話題になると本当に長くてつま・・・勉強になる話をしてくれるのです。
先輩は、
・ある日突然税金一括引き落とし事件
・課税徴税事件
・税理士との喧嘩事件
など
いろいろな経験をしているそうです。
盛っているのかどうかわかりませんが、
「税金対策というのは事業主にとっては永遠のテーマである」
と良く先輩は言っています。
「俺が税金関係でどんだけ苦労してきたかわかるぅ?(キレ気味)」
これが先輩の口癖であり、マシンガントークのトリガーでしたね。
それだけ税金対策は重要なものなんだなぁと思っています。(他人事)
まとめ:まずは関心と登録から
でした。
記事の要点
ブログで収入を得たら、金額にかかわらず確定申告の準備を始めましょう。特に「所得税」と「住民税」の申告義務は別物であることを忘れないでください。
利益を最大化する鍵は、サーバー代から自宅の家賃まで、事業に関連するあらゆる支出を漏れなく「経費」として計上することです。
本気で事業として成長させるなら、目標は「事業所得」での「青色申告」一択です。その圧倒的な節税メリットと社会的信用は、あなたのビジネスを加速させます。
あなたが今すぐやるべき、たった一つのこと
確定申告書を書き始める必要は、まだありません。
あなたが今日やるべき、たった一つの、そして最も重要な行動。
それは、「freee会計」か「マネーフォワード クラウド確定申告」の無料お試しに登録し、あなたの銀行口座とクレジットカードを連携させることです。
この一つのアクションが、来年のあなたの確定申告作業の90%を終わらせてくれます。
完璧主義のあなたなら、この意味が分かるはずです。
未来の自分を助けるために、今すぐ5分だけ時間を投資してください。
確定申告は、あなたの努力の結晶である収益を、社会と、そしてあなた自身の未来へとつなぐ大切なプロセスです。
この知識を武器に、あなたはもはやただのサラリーマンではありません。
一人の、事業主です。
あなたのビジネスが、この先どこまでも大きく飛躍していくことを、心から応援しています。
キジオワ